■腕足類・貝類    [戻る


古生代初期に発生した腕足類や貝類は炭酸カルシウムの堅い殻をもつ。
腕足類は中生代から新生代にかけて数や種類が少なくなったが,貝類は現在でも世界の海に広く生息している。

腕足類
二枚貝のような殻を持ち,海底に生息していた動物。古生代の初めに出現し,中生代,新生代にかけて衰退し,生息数,種類数ともに減少している。現在の腕足類としてはミドリシャミセンガイやホウズキガイなど,わずかの種類だけが知られている。


ネオスピリファー Neospirifer condor 腕足類
腕足類の中でも大型のもので8cmに達し,ペルム紀の地層から多産する。
古生代 ペルム紀(2億9900万年〜2億5200万年前) ボリビア


スピロフェリナ Spirifereirna pingui 腕足類
腕足類は二枚貝に似るが,殻の中につるまき状などの腕骨があるのが特徴。普通の状態の化石では殻の中に泥などが詰まっており,このように殻の中の腕骨は見えない。
中生代 ジュラ紀(2億100万年〜1億4500万年前)フランス


貝類
巻貝類と二枚貝類がある。いずれも現在でも多数の種類が生息し,繁栄している。


ムールロニア 巻貝類 左右3cm
原始的な巻貝の一種。右画像の現生のオキナエビスの祖先の仲間で,それと同じく殻は円錐形に近いらせん状に巻き,殻口には切れ込みがあるため,成長に伴い殻に溝ができる。
古生代 石炭紀(3億5900万年前〜2億9900万年前) 岡山県




現生のオキナエビス類
オキナエビス類は原始的な巻き貝で,3億年以上前に誕生した。左の化石と同じく,殻口には切れ込みがあるため,成長に伴い殻に溝ができる。

キリガイダマシ Turritella sp. 巻貝類
新第三紀の貝類の多くは現生の貝類と形状にあまり違いがない。
地質時代:新生代新第三紀(2300万年〜260万年前) フランス




現生のキリガイダマシ

ツキガイ Codakia tigerina  ニ枚貝類
新第三紀の貝類の多くは現生の貝類と形状にあまり違いがない。
地質時代:新生代新第三紀(2300万年〜260万年前) 台湾